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7月の新誕生石「スフェーン」とは?特別な輝きを持つ希少石の特徴や意味を解説

2024.5.16

ダイヤモンドにも劣らないと言われる、虹色にも見えるような輝きのスフェーン。希少な石であることでも知られており、展示などでもなかなか目にすることはできないでしょう。
そんなスフェーンの輝きは、どのようにして生まれているのでしょうか。ここではスフェーンの特性や持つ意味などから、その魅力についてご紹介いたします。

  7月の新誕生石「スフェーン」とは?特別な輝きを持つ希少石の特徴や意味を解説

スフェーンとは?

スフェーンは、鉱物名を「チタナイト」と呼ぶ宝石です。その名前はギリシャ語で「くさび」という意味を持つ「スフェノス(sphenos)」を由来としており、結晶が特徴的なくさび形(一端が広く、もう一端に向かって次第に狭くなる形)をしているところから名づけられました。
黄色や緑から赤、茶色まで成分によって豊富なカラーがありますが、中でも宝石としてはライムグリーンと称される爽やかな黄緑色が人気を博しています。
鉱石自体は様々な産地で産出されていますが、宝石やジュエリーとして扱える高品質なものはロシアやマダガスカル、パキスタンなど一部の地域でしか採ることができません。
中でも、ロシアのスフェーンの一部には赤色の輝きが見られることもあり、「ロシアンスフェーン」とも呼ばれています。
また、スフェーンはそのカラーバリエーションと希少性以外にも、ダイヤモンドにも劣らない輝きを見せるいくつかの特徴があります。

 

スフェーンの特徴

スフェーンは、ダイヤモンドなどの数少ない宝石にしか見られない「ファイア」と呼ばれる輝きを持っています。これはディスパーションとも呼ばれ、取り込んだ光が内部で反射と屈折を繰り返し分散することで、虹色の輝きとなって見られるというものです。
個体によってはダイヤモンドを超えるような独特の輝きを放つものもあると言われています。
例えば、濃い緑色のスフェーンはこのファイアが薄い傾向にあり、一方、明るい色味のスフェーンはファイアがより強く表れ、美しい輝きが確認しやすいという特徴があります。そのため、前述したようにライムグリーンやイエロー系のカラーが人気なのです。
また、スフェーンの中で光が屈折するとき、2つの光線となって分かれるという「複屈折性」もあるため、まばゆいながらも柔らかな輝きとなっているのが特徴的です。

 

スフェーンの歴史

宝石としてのスフェーンの歴史は長く、古代エジプトでもすでに宝石として用いられていたと言われています。また、各地域でも神聖な石として扱われていたり、魔除けとして用いられるなど、古くから親しまれていたとされています。
チタナイトという鉱物としては1982年に国際鉱物学連合によって命名されたと言われていますが、スフェーンの知名度はそれほど高くなく、実はジュエリーとしてスフェーンが注目された時期やきっかけははっきりとしていません。
日本でも明治時代にはほかの宝石とともに輸入されるようになったと言われていますが、ジュエリー愛好家の中でも人気を博し始めたのは近年のことであり、ジュエリーとしてのスフェーンはまだ歴史の浅い石だと言っても良いかもしれません。

 

宝石としての魅力

冒頭でも触れたように、スフェーンは希少な宝石としても知られています。
鉱物としての産出量が少ないというわけではありませんが、硬度が低いため割れやすく傷つきやすい、また内包物も現れやすいなどの特徴から、大粒の結晶が見つかることが少ないうえ宝石としての加工も難しく、より希少性が高くなっています。
希少な石ではありますが、ご紹介したような激しく柔らかな輝きと多色性、鮮やかなグリーンカラーなど大きな魅力があるために人気の宝石のひとつに数えられます。
中には、より希少価値の高い、光源を変えることで色が変化して見えるスフェーンもあります。

スフェーンの持つ意味

宝石にはそれぞれ込められた意味や言葉がありますが、スフェーンはどのような意味を持つのでしょうか。

 

スフェーンの石言葉

スフェーンの石言葉は、「永久不変」「純粋」「改革」「人脈強化」などです。
そのまばゆいばかりの輝きからイメージできるような、力強く前向きな意味が多く込められていますね。

 

7月の誕生石

2021年、63年ぶりに全国宝石卸商協同組合によって改訂された日本の誕生石において、スフェーンは7月の誕生石として新たに追加されています。
これは、夏の森を思わせる鮮やかなグリーンカラーや、チタン石を発見したとされるマーク・オーギュスト・ピクテットの誕生月が7月だったことに由来するそうです。

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同じ7月の誕生石としては、太陽の強い光を思わせるような赤色の輝きが特徴的で、「宝石の女王」とも呼ばれるルビーが指定されています。

ルビーについて詳しく見る

パワーストーンとしてのスフェーン

その石言葉からも伝わるように、スフェーンはパワーストーンとしてもポジティブな意味を持つ石として人気があります。

 

「人生を変える石」と言われる

スフェーンには「成功」や「実力発揮」、「目標達成」というような意味も持っており、パワーストーンとしては「人生を変える石」とも呼ばれています。

 
・ 可能性を引き出し才能を開花させる
・ 人脈を引き寄せる
・ 魅力を引き出し周囲を魅了する
・ マイナスをプラスへと導く

 
といったような効果があると言われており、夢や目標を持つ人を後押しし成功へと導く石として人気を博しています。
その他にも、人間の肌に負担のない金属として美容グッズにも使われるチタンを含んだ鉱石であるため、スフェーンは美容・健康にも効果があるとされ、お守りのような役割を果たしています。
7月がお誕生月で美容にこだわっている、という方などへのプレゼントにおすすめなのはもちろん、大きな夢に向かって成功を目指す方への応援の気持ちを込めた贈り物にするのも素敵ですね。

スフェーンのお手入れ方法

スフェーンは、前述したように硬度が低く、割れやすく傷つきやすいという特徴があります。
スフェーンのモース硬度は5〜5.5程度とされており、ダイヤモンドの硬度が10であることと比較するとその硬度の低さが分かりますね。研磨やカットなどの加工も難易度が高く、経験豊富な職人であっても難しいとされるほどです。
そのため、お手入れにも細心の注意を払わなければなりません。
柔らかい布でゆっくりとやさしく拭き取ることや、他の宝石と接触しないように保管することを心がけましょう。汚れが気になるからといって、超音波での洗浄を行ったりしてはいけません。
また、個体によっては紫外線により変色してしまう場合もあります。
紫外線があたらないよう、ケースなどでしっかりと保管しておくようにしましょう。

まとめ

「人生を変える石」とも呼ばれるスフェーン。その強い輝きや虹色の光、希少性にふさわしい意味を込められたスフェーンを身に着けることで、目標に向かって前向きに進む手助けとなるかもしれません。
そんなスフェーンのライムグリーンやイエローの爽快な輝きは、プラチナと組み合わせたジュエリーがおすすめです。その美しい輝きを上品に見せる肌なじみの良い白色が、より一層魅力を引き立ててくれるでしょう。
希少な石ではありますが、大切な人への贈り物にいかがでしょうか。

監修

PLATINUM

Preciousplatinum.jp編集室

プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関であるプラチナ・ギルド・インターナショナルによる情報サイト。
プラチナの価値を伝えるとともに、プラチナ・ジュエリーに関する実用的なアドバイスや専門的な情報を幅広く提供しています。

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