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2月の新誕生石「クリソベリル・キャッツ・アイ」とは?猫の目のような宝石について徹底解説

2024.5.16

猫の瞳のような一筋の光が美しく輝くクリソベリル・キャッツ・アイ。そのミステリアスな美しさは、古くから魔除けや幸運の石としても愛されてきました。
近年2月の誕生石のひとつにも加えられたクリソベリル・キャッツ・アイには、どのような特徴があるのでしょうか?その歴史や宝石の持つ意味などから、魅力をひも解いていきます。

  2月の新誕生石「クリソベリル・キャッツ・アイ」とは?猫の目のような宝石について徹底解説

クリソベリル・キャッツ・アイとは?

火山岩のひとつとして知られるペグマタイト、変成岩などとともに採掘される酸化鉱物の一種が、「クリソベリル」と呼ばれる黄色から緑色、茶褐色まで様々な濃淡の輝きを見せる鉱物です。
そのクリソベリルの中でも美しい猫の目のような一条の光を携えたものが、クリソベリル・キャッツ・アイと呼ばれる宝石です。
クリソベリル自体は希少ではありながらも比較的安価で取り扱われていますが、上質なキャッツアイでは100倍以上の価格となることもあるほど価値が高いとされます。
以前はスリランカとブラジルが主な産出国として知られていましたが、1980年以降はスリランカでの産出量が大きく減少し、新たにマダガスカルなどが上質なクリソベリル・キャッツ・アイの産地として注目されています。

 

その名前の由来

クリソベリルという名前は、ギリシャ語で金を表す「chrysos」とベリリウムを含む柱型の鉱石を表す緑柱石という意味の「beryl」を合わせて付けられました。
日本ではその由来から「金緑石(きんりょくせき)」や、見た目からとった「猫目石(ねこめいし)」「猫睛石(びょうせいせき)」という名前でも呼ばれています。

 

クリソベリル・キャッツ・アイの歴史

クリソベリル・キャッツ・アイはその神秘的な見た目からか、アジア圏では古来から魔除けやお守り、儀式用の石として親しまれていました。
宝石としてのクリソベリル・キャッツ・アイが注目を集めたのは1879年、イギリスでビクトリア女王の息子コノート伯爵が婚約者に送った婚約指輪にクリソベリル・キャッツ・アイが使われていたことからだとされています。
また、日本では元総理大臣の池田勇人氏が1,000万円でこの宝石を購入したことから大きな話題となり、その存在が広く知られることになりました。

日本人が希少石に対する関心が高いということも相まって、現在ではクリソベリル・キャッツ・アイの最大の市場は日本であると言われています。

 

キャッツアイ効果(シャトヤンシー)とは?

クリソベリル・キャッツ・アイなどに見られる猫の目のような一筋の白い光が現れることを、キャッツアイ効果、もしくはフランス語の「chatoyance(多彩な)」からとってシャトヤンシー効果と呼びます。
この効果が見られる宝石は他にも様々ありますが、クリソベリル・キャッツ・アイは最も美しいキャッツアイの見られる石として知られており、「キャッツアイ」という呼び名だけでもこの石を指すこともあるほどです。
キャッツアイ効果は、インクルージョンと呼ばれる宝石の中の気泡や別の鉱物などの内包物が特定の条件(インクルージョンが針状で、結晶軸と平行に並んでいるなど)を満たすことで現れます。
インクルージョンは、場合によっては宝石の透明度を妨げ価値を下げる場合もありますが、キャッツアイ効果のように宝石に独自の個性や希少性をもたらすこともあります。宝石にとっては、大きな影響を与える要素となりますね。

クリソベリル・キャッツ・アイが持つ意味

キャッツアイ効果による神秘的な輝きを持つクリソベリル・キャッツ・アイは、宝石としてどんな意味を持っているのでしょうか。

 

クリソベリル・キャッツ・アイの石言葉

クリソベリル・キャッツ・アイの石言葉は、「守護」「慈愛」「寛大な心」「希望」です。
お守りとして使われていたのも頷けるような、包容力のあるあたたかな石言葉が印象的ですね。

 

2月の誕生石

クリソベリル・キャッツ・アイは、2021年に63年ぶりに改訂された日本の誕生石に、2月の誕生石として追加されました。追加理由は、日本では2月22日が猫の日、ヨーロッパで2月17日を「World Cat Day」としているなど、猫にゆかりのある月であることからだとされています。

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他にも、ミステリアスな紫色の輝きが特徴的なアメシストが2月の誕生石として知られています。

アメシストについて詳しく見る

パワーストーンとしてのクリソベリル・キャッツ・アイ

古くから神秘の石として儀式などに用いられるクリソベリル・キャッツ・アイは、パワーストーンとしても歴史のある石の1つです。
アジア圏では瞳のような模様が「真実を見抜く第三の眼(サードアイ)を授ける」とも言われていたり、「幸運を引き寄せる石」としても親しまれています。
その石言葉とも合わせて、気持ちを明るく前向きにしたいという方や、運気を良くしたいという方にはおすすめですね。精神的な成長へ導いてくれるといった効果や、多様な価値観を受け入れ周囲への調和をもたらす存在になれるといった意味も込められており、仕事で責任のある立場になる方などの助けにもなってくれるかもしれません。

クリソベリル・キャッツ・アイのお手入れ方法

クリソベリル・キャッツ・アイは、ダイヤモンド、コランダム(ルビーやサファイアなど)に続いて硬度が高く、扱いやすい宝石です。
傷がつきにくいためクリソベリル・キャッツ・アイ自体は保管にも問題ありませんが、他の硬度の低い石と接触してしまうと、そちらの宝石を傷つけてしまう可能性があります。
保管の際は、他の宝石と接触しないよう注意しましょう。
汗や皮脂などが気になりお手入れしたい場合には、基本的には他の宝石と同様柔らかい布でやさしく拭くのみにしておきましょう。あまりにも汚れが目立つという場合には、流水や薄めた中性洗剤を使用してブラシなどでやさしくこすり取ってください。
また、洗剤は十分にすすぎ、完全に乾いてから保管場所にしまうように心がけましょう。

クリソベリル・キャッツ・アイとプラチナ

クリソベリル・キャッツ・アイは、黄色から黄緑、茶色、褐色と、濃淡も透明度も様々です。
特に「ハニーイエロー」と呼ばれる蜂蜜のようなこっくりとした深みのあるイエローカラーが人気で価値が高いとされており、その中でもミルクを溶かしたようにはっきりと乳白色のキャッツアイ効果が見られるものは、「ミルク・アンド・ハニー」と呼ばれ最高品質とされています。
そんなクリソベリル・キャッツ・アイの美しい蜂蜜色は、プラチナと組み合わせたジュエリーがおすすめです。プラチナの上品な美しい白色が、クリソベリル・キャッツ・アイの輝きを引き立ててくれるでしょう。

まとめ

猫の目のような不思議な輝きが魅力のクリソベリル・キャッツ・アイ。神秘的なその輝きを身に着けることで、幸運をつかむためのお守りとなってくれるかもしれません。
2月が誕生月という方はもちろん、気持ちを新たに何かを始めようとしている人へ明るい未来をつかんでほしいという思いを込めた、特別な贈り物として選んでみてはいかがでしょうか。

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