プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関による情報サイト
プラチナ・ギルド・インターナショナル(以下PGI)は、世界有数のプラチナ鉱山会社により1975年に設立された広報機関です。これらプラチナ鉱山会社は、全世界の8割以上のプラチナを産出する南アフリカに拠点を置き、ジンバブエ、アメリカ合衆国、カナダでも採掘を行っています。
PGIのミッションは、プラチナの宝飾品需要を開拓し、長期的な市場を確立することにあります。設立時からの活動の成果により、プラチナ・ジュエリー市場は着実な成長を見せ、これまで8000万オンス(約2500トン)の消費に貢献してきました。現在ではジュエリーはプラチナ需要の第2位を占めています。
PGIは、消費者コミュニケーションおよび宝飾業界との共同施策等さまざまなプログラムを通じ、プラチナ・ジュエリーの入手機会を捉えたパートナー企業との商品開発により、プラチナの宝飾用需要を喚起してきました。またプラチナの純粋性、希少性、永遠性に代表される貴金属としての価値を、消費者マーケティングおよび教育プログラムを用いて啓蒙しています。さらに世界のパートナー企業と協力し、中国、日本、アメリカ、インドの4つのプラチナ・ジュエリー市場において、大規模なマーケティングプログラムを展開しています。
4つの市場には、戦略的な企画立案、マーケティング、小売、デザイン、事業開発のエキスパートを配置しています。PGIは2015年以来香港に本部を移設し、大手プラチナ鉱山会社からの出資のもと、また宝飾業界との共同出資によって、活動を行っています。
プラチナ需要の多くは、環境の保護や人間の健康のために用いられています。
自動車:プラチナの最大の需要は自動車工業用で、主に、ガソリン車・ディーゼル車が排出する有害物質を浄化する触媒として用いられています。また、特にバッテリー電動車(BEV)と並び次世代自動車として注目されている燃料電池車(FCEV)にも使われています。FCEVは、高負荷、長距離、過酷に使用される車体、例えばバスやトラック、電車、さらには船舶にも最適な技術で、水素から水だけを輩出して電気を発生させる燃料電池に、プラチナが使用されています。
医療:プラチナは医療分野でも幅広く使われています。がん治療のための化学療法や、心臓のペースメーカー、埋め込み型除細動器、カテーテル、ステント、補聴器等の医療機器にも使用されています。プラチナによって、生体適合性、体内不活性、耐久性、伝導性に非常に優れた医療器具の、高精度超小型化が可能となります。
その他工業用:プラチナは他にも、シリコン製品、肥料、グラスファイバー等の多くの製造工程において、触媒として使用されています。シリコンゴム硬化過程においてプラチナが触媒として使われることにより、素材自体が高純度、低毒性、かつ強度が高くなります。プラチナはまたアンモニアを硝酸に変換する特性があるため、肥料の大量生産に不可欠なプラチナ・ロジウムガーゼ触媒にも使用されています。グラスファイバーは、自動車における排ガス規制へのサスティナブルな解決策として、また建築における熱損失を低減するための断熱材としても用いられています。高品質のガラス部品は太陽光パネルにも使用されています。