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7月の誕生石でもある宝石の女王ルビーとは?その種類や石言葉を紹介

2021.5.20

2025.8.21

燃えるような印象的な赤色を持ち、その美しさと希少性から「宝石の女王」とも呼ばれているルビー。
ダイヤモンドよりも古くから各国で親しまれているルビーは、長い歴史の中で最も愛されたカラーストーンと言っても過言ではありません。

そんなルビーには、カラーによっていくつかの種類を持つことなど、様々な特徴があります。
今回はルビーの特徴や歴史、石言葉などから、その魅力を余すところなくご紹介します。

7月の誕生石でもある宝石の女王ルビーとは?その種類や石言葉を紹介

ルビーとは?

まずは、ルビーという宝石が持つ特徴を見ていきましょう。

 

ルビーの特徴

ダイヤモンド・サファイア・エメラルドとともに世界四大宝石のひとつにも数えられるルビーは、「コランダム」と呼ばれる酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物の一種です。

 

コランダムの中でも、赤い色をしたものをルビーと言います。
コランダム自体は無色透明ですが、そこに酸化クロムが入ることで赤色に発色するのです。微量な酸化クロムが「コランダム」と結びつき、美しい赤色に発色することは非常にまれなため、ルビーは希少性が高いとされているのです。

 

ちなみに、サファイアも同じ「コランダム」という鉱物からできていますが、イエロー、グリーン、ピンクなど、赤色以外の「コランダム」はすべてサファイアとなるので、サファイアにはさまざまな色が存在します。

 

また、繊細に見えるルビーですが、実は硬度が高く、ダイヤモンドの次に硬い宝石であることも特徴のひとつです。
そのため、長く身に着けていてもキズがつきにくく、割れたりする心配もありません。

 

ルビーの産地

ルビーの主な産地は、ミャンマー、スリランカ、タイ、カンボジア、タンザニア、マダガスカルなどです。
中でもミャンマーに位置するモゴックは、ルビー渓谷としても有名で、鮮やかな赤色~深紅の上質なルビーが産出されたと言われています。

 

様々な原産地から採れるルビーですが、例えばタイ産のルビーはミャンマー産のものと比べてやや暗い色合いが特徴であったり、サファイアの産地としても有名なスリランカ産のものでは、ピンク色に近い薄めで透明度の高いものが多く算出されていたりと、産地ごとでもカラーの違いが出るとされていますね。

 

ルビーの名前の由来

ルビーの名の由来は、ラテン語で赤を表す「ルベウス(rubeus)」だと言われています。
古代ローマでは、ルビーは消すことの出来ない炎を持つとして「燃える石炭」を意味する「カルブンクルス」と呼ばれていたともされています。

 

和名では、その色から「紅玉」と呼ばれます。

ルビーの種類

ルビーはカラーによって下記のようにいくつかの種類に分けられています。

 

ピジョンブラッド

ルビーの中でも最高品質と言われるのがピジョンブラッド(鳩の血)です。
ルビーの色の濃さはクロムという不純物の割合によって決まります。クロムが多いと赤黒く、逆に少ないとピンクに近い色合いになります。
ピジョンブラッドの場合、クロムの量が1%程度と絶妙なバランスであることから、色が濃く、鮮やかな深い赤色をしています。

 

ビーフブラッド

ビーフブラッド(牛の血)は、鉄分を多く含んでいることから、ピジョンブラッドよりも黒味がかった赤色が特徴です。
赤というと派手な印象を受ける方もいるかもしれませんが、ビーフブラッドは落ち着いた赤色なので、重厚感があり、大人の女性にも適した色合いです。

 

チェリーピンク

ルビーの中でも特に明るく、ピンクに近いのがチェリーピンクです。
ピジョンブラッドやビーフブラッドに比べるとクロムの含有量が少ないので、透明感のあるかわいらしい印象になります。

 

スカーレットレッド・クリムゾンレッド

タンザニア・モザンビークで近年産出されたのが、こちらの2種です。
スカーレットレッドはオレンジがかった明るい赤色、クリムゾンレッドはわずかに青みがかった深い赤色が特徴です。

 

クリムゾンレッドはピジョンブラッドと似た特徴を持ちますが、太陽にかざすことでピジョンレッドよりも少し暗い色を示すことから区分され、新たな名前がつけられました。

ルビーの歴史

旧約聖書にも記述があるなどルビーの歴史は非常に古く、一説によると青銅器時代にはすでに存在していたとされています。

 

古代インド・ヨーロッパなど各国でその赤色の神秘性が神聖視され、特別な存在としてお守りや護符、神に捧げる石として信仰されていたと言われていますね。
さらに中世では王族や権力者にも愛され国家の象徴として扱われるなど、多くの人々を魅了してきた歴史があります

 

しかし、古代では鉱物の科学的な組成が解明されていなかったため、ガーネットやトルマリン、レッドスピネルといった赤い宝石はすべてルビーと分類されていたという過去もあるのです。
特にスピネルとの判別が難しく、1783年にようやくルビーと別物であることがわかったと言われています。それに伴い、大英帝国王冠にセットされている、14世紀にエドワード皇太子が譲り受けたという「黒太子のルビー」が、ルビーではなくスピネルであったと後に判明しました。

ルビーの石言葉

ルビーの石言葉は、「情熱」「純愛」「勇気」「仁愛」などです。
その鮮やかで燃えるような赤色から、生命力や情熱、深い愛の象徴とされていたことから、このような意味が込められています。

 

ポジティブな石言葉が多いので、パワーをもらいたいときに身につけるのはもちろん、大切な方へのプレゼントとしてもぴったりですね。

ルビーは7月の誕生石

自身の生まれ月の宝石を身に着けると幸せを呼ぶとされており、誕生日を祝う贈り物などにもぴったりな誕生石。
ルビーは、7月の誕生石のひとつに数えられています。
誕生石一覧はこちら

 

また、誕生石には、複数の宝石が定められている月もあります。
全国宝石卸商協同組合が行った2021年12月の63年ぶりの誕生石改訂により、7月のもうひとつの誕生石として加わったのが、スフェーンです。

 

「ファイア」と呼ばれる虹色の輝きが特徴で、その輝きはダイヤモンドにも劣らないと言われているスフェーン。
「永久不変」「純粋」「改革」などの石言葉を持ち、「人生を変える石」などとも呼ばれています。
スフェーンについて詳しく見る

 

結婚40周年のお祝いにも

みなさんは「ルビー婚式」というものをご存知でしょうか。
ルビー婚式は、結婚40年目を迎えた夫婦のお祝いです。

 

特徴の部分でもご紹介したように、ルビーはダイヤモンドの次に硬く、非常に丈夫であることから、硬い絆で結ばれた夫婦の象徴とされているのです。

 

日本では結婚25周年の「銀婚式」や結婚50周年の「金婚式」が有名で、家族で大々的にお祝いをする方も多いと思います。
ルビー婚式はなかなか馴染みがないかもしれませんが、夫婦の深い信頼を確かめ合う良い機会にもなりますので、ぜひルビー婚式に素敵なルビーを贈ってみてはいかがでしょうか。

ルビーの持つパワー

ルビーは、その赤色から血液を連想し、生命力を高めてくれるパワーがあるとされています。

 

また、勇気と威厳を与えてくれる護符として、ヨーロッパや中国、ミャンマーなど、様々な国で戦士たちがルビーを身に着けたり、ルビーで剣を飾ったりして戦いに向かったという逸話もあります。
強い生命力を持って、目標へと活動的に向かいたいという方は、お守りとして身に着けてみてはいかがでしょうか。

 

また、ルビーの鮮やかな赤色は女性の美しさの象徴とも言われており、女性らしい魅力をより引き出してくれるとされています。
恋愛成就の願いを込めて、ルビージュエリーを身に着けて出会いの場などに赴くのもおすすめですね。
情熱を意味するルビーが、普段はなかなか積極的になれない……という人にも、勇気を与えてくれるかもしれません。

ルビーの選び方

ご紹介した様々なカラーがあるように、ルビーと一口に言っても、その輝きはひとつひとつ異なります。
お気に入りのルビーを選んでいただくために、ルビーの美しさや品質の基準となる要素についてご紹介します。

 

カラー

まずは、評価基準として大きな要素であるカラーですね。

 

ピジョンブラッドが高い評価を得ているように、ルビーは赤色が鮮やかで、濃く・深くなるほど評価が高まります
色が暗すぎても評価が下がり、明るすぎてもピンクサファイアに分類されてしまう傾向にあるでしょう。

 

しかし、自身でルビーを選ぶ際には、評価よりもお好みの色合いを選ぶのがおすすめです。
カラーによって印象も異なるため、お気に入りの一色を見つけてみてくださいね。

 

透明度

宝石にはインクルージョン(内包物)があり、ルビーは特にインクルージョンが入りやすい鉱物であるとされています。
そのため、その量や程度が少なく、透明度が高いものも価値が高いとされます。

しかし、中には特定のインクルージョンにより星形の光の筋が入ることで、「スタールビー」と呼ばれるルビーもあります。
スタールビーはその個性的な美しさと希少性から、一般的なルビーよりも価値が高いとされていますね。

 

カット

ルビーに施されたカットによっても、その輝きは変わってきます。

 

楕円形のオーバルカットや丸くカットされたラウンドカット、丸みを帯びたクッションのような四角形のクッションカットなど、それぞれのカットで印象は異なるため、カットの仕方にも注目してみると良いでしょう。

ルビーのお手入れ方法

ルビーは非常に丈夫な宝石ですので、キズや割れに関してはそこまで心配する必要はありません。ですが、丁寧にお手入れすることでより長く愛用することができます。

 

普段のお手入れとしては、柔らかい布でほこりなどを軽くふき取る程度でかまいません。
少し汚れが気になった際は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、その中にルビーを入れ、優しくこすり洗いをしてください。洗い終わったら水で洗い流し、しっかり水気を拭いてあげるときれいになりますよ。

 

ルビーは太陽光にあたると退色しやすいので、お手入れ後は保管場所にご注意ください。

プラチナ・ジュエリーのお手入れ方法>

ルビーとプラチナ

ルビーをより身近に楽しむには、ルビーをあしらったジュエリーをコーディネートのアクセントやお守りとして身に着けるのがおすすめです。

 

特におすすめなのが、プラチナを地金としたルビージュエリー
プラチナの純粋な白色は、肌なじみもよく、またルビーの大きな魅力である美しい赤色をより一層引き立ててくれるでしょう。

 

また、プラチナは汗など日常生活での変色や変質の心配がないため、お守りとして日常的に身に着けるにも安心です。
ルビーを一生物のジュエリーとして永く愛していきたいという方は、ぜひプラチナ×ルビーのジュエリーを選んでみてくださいね。

まとめ

古代から人々を魅了する鮮やかな赤色のルビーは、まさに「宝石の女王」という名にふさわしい輝きを放っています。
その赤色の輝きとプラチナの組み合わせは、様々なシーンで上品な彩りを与えてくれるでしょう。
ぜひプラチナ・ジュエリーで、普段のファッションにもルビーを取り入れてみてくださいね。

監修

PLATINUM

Preciousplatinum.jp編集室

プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関であるプラチナ・ギルド・インターナショナルによる情報サイト。
プラチナの価値を伝えるとともに、プラチナ・ジュエリーに関する実用的なアドバイスや専門的な情報を幅広く提供しています。

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