新3月誕生石のブラッドストーンとは？兵士に人気といわれた意味や石言葉をご紹介

ブラッドストーンは英語で「Bloodstone」。その見た目通り「血の石」と名づけられていて、日本名もそのまま「血石」（ちせき）と呼ばれています。
また、「ヘリオトロープ(heliotrope)」という別名もあります。
太陽信仰が盛んだった古代エジプトの都市「ヘリオポリス（太陽の町）」で産出されたことから名づけられ、ギリシャ語で「helio(太陽)trope(旋回)」＝「太陽を呼び戻す石」という意味が込められています。

3月の誕生石といえば澄んだ水色がきれいなアクアマリンや珊瑚が有名ですよね。実はブラッドストーンも3月の誕生石のひとつ。
2021年12月に行われた誕生石の改訂で、3月の新しい誕生石として定められました。
深く濃いすみれ色を持つアイオライトもまた、ブラッドストーンとともに3月の誕生石に定められた宝石になります。

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ブラッドストーンの石言葉は「勇気」「聡明」「献身」「救済」。
強力な浄化作用で負を跳ね除け、勇気と心身の強さをもたらしてくれる石です。
ブラッドストーンのもたらす勇気は「何があってもガムシャラに突き進む」といったものではなく、「状況次第では撤退する」といった柔軟な思考を与えてくれるもの。
献身的なパワーであなたを護り、自らの力で困難を乗り越える術をもたらしてくれるので、心身を健やかに保つためのお守りとしても最適です。

特徴的な見た目を持つブラッドストーンですが、さらに珍しい種類もあります。

ドラゴン・ブラッドストーン

大地の色を写したような絶妙なグリーンに、赤や褐色の斑点が浮かぶ石です。
オーストラリアでしか産出されない希少な石で、龍の鱗を連想させるような色味からドラゴン・ブラッドストーンや、ドラゴン・ブラッドジャスパーと呼ばれています。
守護者の象徴でもあるドラゴンのように、強力な守護パワーで持ち主を守り生命力を高めてくれるといわれていて、パワーストーンとして人気があります。

ファンシー・ブラッドストーン

ブラッドストーンの中でも地色がレッドやイエロー、斑点がホワイトやオレンジなど、多彩な色が混ざったものです。ファンシー・ブラッドジャスパーとも呼ばれています。

ブラッドストーンはその見た目から血にまつわるさまざまな逸話が残っています。代表的なものはイエス・キリストのエピソードです。十字架にかけられたキリストの血が、足元にあったジャスパーに飛び散ったことでブラッドストーンが生まれたといわれています。
そのためブラッドストーンは、キリストの血を浴びた聖なる石として崇められていました。

実際にブラッドストーンに含まれる酸化鉄に止血効果があることからも、血液の働きを助け、傷や病気を治癒してくれる力があると古くから考えられていたそう。
紀元前3000年のメソポタミア文明の頃から血液を清める神聖な石として用いられ、紀元前2000年頃の古代バビロニアでもお守りとして大切にされていました。
中世の騎士たちも怪我から護り、生き抜くための戦場でのお守りとして、粉にしたものを身体につけていたといわれています。

ブラッドストーンの主な産地は、インドの北西部にあるグジャラート州モルビ地区です。
その他には、オーストラリアやブラジルの一部、中国、アメリカ、ロシア、スコットランドなど。比較的さまざまな地域で産出されています。

ミステリアスな色合いが魅力のブラッドストーンのジュエリーは、その色合いを引き立ててくれるシルバーカラーとの相性が良いです。
特に控えめな光沢感が魅力のプラチナは、同じく控えめな光沢感のブラッドストーンとの相性抜群。地色の邪魔をせず模様を引き立て、知的で洗練された印象を与えてくれます。

ブラッドストーンのモース硬度は7。比較的硬く丈夫で、水に強く扱いやすい宝石です。
普段のお手入れはやわらかい布で拭くのみで問題ありません。
汚れが目立つ場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯を用意し、ジュエリーを浸してからやわらかなブラシで汚れを落とします。十分に乾燥させてから、他の宝石と分けてしまいましょう。

見た目とは裏腹なパワーを持つブラッドストーン。強力な癒しと浄化作用は、ストレスが溜まりやすい現代人のお守りにもぴったりです。
お手入れしやすいブラッドストーンは、変色や変質の心配がないプラチナとあわせることで、毎日身に着けることができます。日々を健やかに過ごせるよう願いを込めて、ブラッドストーンのジュエリーを選んでみてはいかがでしょうか？