プラチナ・ジュエリーの国際的広報機関による情報サイト
2023.4.5
2023.9.15
日常生活の中で変質・変色の心配がないといわれているプラチナ・ジュエリー。でも、本当に錆びたり変色したりすることはないのか、温泉や海水浴などの非日常のシーンではどうなのか気になりますよね。
錆びないといわれているプラチナ・ジュエリーにも、注意しておきたい場合があります。今回はプラチナが錆びないといわれている理由や、錆びる要因となるシチュエーションと対処法、プラチナ・ジュエリーの美しさを保つためのケア方法も解説していきます。
金属の表面にある酸素と水が化学反応を起こすことで生まれる錆び。
化学的に安定しているプラチナは、耐蝕性(たいしょくせい)にも優れているため、錆びにも強い金属です。また、金もプラチナ同様に錆びにくい性質を持っています。ただ、錆びにくいのは純粋なプラチナや金の場合です。プラチナや金をジュエリーに加工するために混ぜられる「割金」と呼ばれる他の金属に反応して、錆びが発生することもあります。
では錆びやすい割金にはどんな種類が挙げられるのでしょうか?
錆びやすいのは銅、銀、コバルトです。ゴールド系のジュエリーに含まれることが多い金属で、コバルトはゴールドメッキに、銅と銀はゴールド系のジュエリーの割金に使用されます。
特に銅はほんのわずかでも含まれていると錆びの原因になります。銅の含有率が高いピンクゴールドの扱いには注意しましょう。
錆びにくいのはパラジウム、ルテニウム、イリジウム。プラチナと同じ白金族で色味も似ていることから、プラチナの割金として使われることが多い素材です。
これらを割金として使用しているプラチナ・ジュエリーであれば日常生活で錆びる心配はほとんどありません。
では錆びやすい割金を使ったプラチナ・ジュエリーの場合、どういったことが錆びを引き起こす要因になるのでしょうか?シチュエーション別に注意点をみていきましょう。
例えばPt950のプラチナ・ジュエリーには、純粋なプラチナ95%に5%の割金が、Pt900には純粋なプラチナ90%に10%の割金が含まれています。純粋なプラチナの割合が少なくなるほど、錆びの原因となる割金の含有率が高くなるため、純度が低いほど錆びやすいと考えられます。とはいえ、日本で販売しているプラチナ・ジュエリーは、先ほど紹介したパラジウムやルテニウムが使用されることが多いため、ほぼ心配ありません。ただし、変色しやすい銀や銅が使用されているプラチナ・ジュエリーもあるので、気を付けてください。
プラチナもプラチナの割金に多く使われる金属も、硫黄や硫化ナトリウムなどの温泉成分にも強い素材のため、純度の高いプラチナであれば着けたままで変色の心配はほとんどありません。
ただし、水場は紛失のリスクも高まるため、入浴時には外しておくと安心ですね。
プラチナは水や洗剤にも強いため、日常の家事程度であれば着けたままでも錆びる心配はありません。ただし、塩素系の洗剤で宝石を傷めたり、研磨剤入りの洗剤が傷の原因になることもあります。
常に洗剤に触れるような掃除の際には外しておくのがおすすめです。
プラチナは汗や皮脂、化粧品などの化学薬品にも強い金属のため、こちらも純度の高いプラチナ・ジュエリーであれば錆びや変色の心配はありません。
ただし、ジュエリーと皮膚の間に湿気や汚れがたまることで、炎症を起こすことがあります。汗をかくシーンでつけっぱなしにする際はこまめに汗を拭きとり、皮膚を清潔に保っておきましょう。
プラチナは耐蝕性(たいしょくせい)にも優れているため、海水浴で着けっぱなしにしていて錆びるといった心配もありません。
ただ、海辺では砂や岩でジュエリーの表面に傷をつけてしまったり、いつの間にか紛失してしまったということも多いです。海水浴でも事前にジュエリーは外しておき、ジュエリーポーチなどに保管しておくのが安心ですね。
水や洗剤に強いプラチナは、お手入れもとっても簡単です。いつものお手入れは、外した時にやわらかい布でさっと拭くだけでOK。汚れが気になるときには市販のジュエリークリーナーを使うか、ぬるま湯と中性洗剤を使用してきれいな状態を保ちましょう。
錆びや変色の心配がなく、さまざまなシーンで愛用できるプラチナ・ジュエリー。一生をともにするブライダルジュエリーの素材として選ばれているのも納得ですよね。永く愛用するためには紛失や傷のリスクがある場所で着用しないことも大切なポイント。美しい白色と輝きをいつまでも手元で堪能してください。
最近更新された記事