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2024.9.10
2024.9.11
愛を誓いあう証として、身に着けるブライダルリング。
そんなブライダルリングは、これまでどのような歴史をたどり、結婚の際に身に着けられるようになったのでしょうか。
今回はその歴史や意味、また知らない方も多いマリッジリング、エンゲージリングの違いもあわせて、ブライダルリングについてご紹介していきます。
ブライダルリングの「ブライダル(Bridal)」は、「花嫁の」「婚礼の」といった意味を持ちます。
その意味の通り、結婚にまつわるすべてのリングをまとめた総称をブライダルリングと呼ぶのです。
そんな結婚にまつわるブライダルリングには、「マリッジリング」と「エンゲージリング」のふたつが存在します。
それぞれどういったものなのか、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
エンゲージリングは、いわゆる「婚約指輪」と呼ばれるものです。
実はエンゲージリングは和製英語であり、正しくは契約や約束を意味する「エンゲージメント(engagement)」を用いて、エンゲージメントリングとなりますね。
基本的には結婚を約束した証として男性が女性に贈る記念の品で、夫婦ふたりではなく、贈られた女性だけが身に着けるものです。
ダイヤモンドをあしらったものが主流となっています。
婚約指輪という名ですが、もちろん結婚後も一生の宝物として、様々なシーンで身に着けることができます。
エンゲージリングに対して、日本語で「結婚指輪」と呼ばれるのがマリッジリングです。
結婚式で互いに交換し合い、結婚の証として身に着けるものですね。
欧州など、海外では「ウェディングリング」と呼ぶのが一般的です。
エンゲージリングは日常的な場面より特別な場所で身に着けるためダイヤモンドなどが多くなっていますが、マリッジリングは夫婦ふたりともが身に着けるものであるため、比較的シンプルなデザインが主流です。
そんなブライダルリングは、古代ローマから続く長い歴史を持っています。
紀元前3世紀ごろには、男性が女性に今でいうエンゲージリングを贈り、結婚の契約をしたという証として用いられていました。
当時は男性の立場がより強かったため、夫への純潔を守る、忠誠の証のようなものだったとされています。
また、「薬指は心臓とつながっている」と信じられていたため、心臓に近い左手の薬指に指輪を身に着ける習慣も当時からありました。
古代ローマ時代には、約束の証としてお互いに鉄の輪を身に着けていたと言われていますね。
エンゲージリングにダイヤモンドがあしらわれるようになったのは、15世紀ごろ、後の神聖ローマ皇帝が婚約の際に贈ったものが始まりとされています。
その後も貴族などの婚約にはダイヤモンドが使われましたが、民衆に広がったのは1866年に南アフリカでダイヤモンド鉱山が見つかったことから、ダイヤモンドの安定供給が可能になったことがきっかけです。
それにより、現在も世界的に知られる多くのブランドからダイヤモンドのジュエリーが販売されることとなりました。
それではなぜ、結婚の証とされたのが「リング」なのでしょうか。
リングの形である「円」は、途切れない「永遠の愛」「永遠の絆」を意味しており、もともとエジプトの象形文字でも円の字の形をしたものは「結婚」という意味を持っていました。
こういったところから、永遠を誓いあう結婚の儀にふさわしいとされているのですね。
また、婚約指輪にダイヤモンドが使われるのも、天然鉱石の中で最も硬いダイヤモンドが、その性質から「永遠」や「約束」を表すとされるためです。
ブライダルリングには、エンゲージリング、マリッジリングでそれぞれデザインにも違いが見られます。
それぞれの代表的なデザインを、以下で紹介していきます。
エンゲージリングではダイヤモンドの飾りが主流ですが、ダイヤモンドを飾ったデザインにも、定番のソリティアなど様々な種類があります。
代表的なデザインには、次のようなものがあります。
ソリティア | 真ん中に一粒ダイヤを飾ったダイヤの輝きを引き立てるデザイン |
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メレ | メインの宝石を引き立てるため、小粒のダイヤ(メレ)を周りにあしらったデザイン |
パヴェ | パヴェは「石畳」という意味で、小粒ダイヤ(メレ)を敷き詰めたデザイン (直径1㎜以下のものを並べた繊細なマイクロパヴェも) |
エタニティ | ダイヤモンドが途切れることなくリングの周囲に規則的に並んだデザイン (半周だけ石があしらわれたハーフエタニティも) |
マリッジリングは、常日頃から身に着けることになるため、どんなシーンにも合い、着け心地も良いシンプルなデザインが主流です。
夫婦ふたりでペアのものを身に着けることが多いため、男性でも付けやすいストレートラインのものが人気がありますね。
エンゲージリングとマリッジリングを兼ねて贈ることもあり、そういった場合では日常的に身に着けやすいものでありながらも特別感のあるファッション性の高いデザインがおすすめです。
そのため、先ほど紹介したエタニティやハーフエタニティも人気がありますね。
結婚の証であるため、特にマリッジリングにはペアのデザインのイメージがありますよね。
ペアで販売されていることの多いマリッジリングですが、特に決まりがあるというわけではないため、ペアのデザインでなければいけないということはありません。
それぞれの好みで別々のデザインを選んでも問題ありませんし、デザインが異なるものでも同じブランドのものにしたり、素材を揃えたりなど、ペアのように楽しむことも可能です。
ペアで販売しているものに関しても、中には完全に同じというわけではなく、仕上げの加工を変えていたり、リングの幅をあえて変えていたりと男女で微妙に異なるデザインのものも存在します。
ブライダルリングの素材として、主流となっているのがプラチナです。
プラチナは、人工的でない深みのある純白の輝きが特徴です。
その純粋な白色と、1トンの原鉱石からたった3g、細いリング1本分程度しか採れないとされる希少性は、特別なイベントである「結婚」にはぴったりでしょう。
また、プラチナはその美しさだけではなく、化学的にも安定した貴金属であるため、汗や水にも強く、変質・変色の心配がないという、長く身に着けるブライダルリングに合った性質があります。
人生に寄り添う一生物のブライダルリングには、ぜひプラチナを選んでみてはいかがでしょうか。
プロポーズと共に贈るエンゲージリングや、誓いのしるしとして互いに身に着けるマリッジリング。
永遠の愛を示すブライダルリングは、結婚の証として大切な役割を持つジュエリーです。
デザインも様々ですので、一生ものの特別なリングを選ぶ際には後悔しないようお気に入りのものを見つけてくださいね。
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