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2019.3.7
2024.1.15
新婦の手元を華やかに彩る「ブーケ」。結婚式でブーケを持っていない新婦さんはほとんど見たことがないというくらい定番のアイテムとなっています。しかし、なぜブーケを持つようになったのかご存知ですか?
この記事では、ブーケの意味や由来などブーケに関する豆知識をご紹介します。
ウェディングブーケの由来にはさまざまなものがあるとされています。その中でもよく言われているのが「新婦を守る魔除けから由来するもの」と「プロポーズの儀式から由来するもの」です。
皆さんは「タッジーマッジー」というものをご存知でしょうか。ハーブなど香りのある植物で作られたブーケのことです。ハーブには虫よけ、抗菌作用などがあり、ヨーロッパなど欧米諸国では、古くから活用されていました。
そんなハーブの特性から、身に着けると疫病を防いだり、魔除けになると言われていたようです。大切な新婦が守られるようにと、お守りとしての効果も期待されていたタッジーマッジーを新婦に持たせたことが由来とされています。
中世ヨーロッパでは、プロポーズする際に男性が女性のために花束を作ってプレゼントしていたと言われています。プロポーズの返事がYESの場合、女性はその花束の中から一輪抜き取り、男性の胸元に刺してあげます。これが結婚式のブーケとブートニア(花婿が左胸につける花飾り)の由来とされています。
このブーケ・ブートニアの由来を再現する「ブーケセレモニー」という演出が人気を集めています。
具体的には、ゲストに一輪ずつ花を持ってもらい、入場した新郎がそれを集めてブーケを作ります。父親とともにバージンロードを歩いてきた新婦にブーケを手渡し、プロポーズの言葉を贈ります。ブーケを受け取った新婦は一輪抜いて、新郎の左胸に刺してあげます。
ブーケの本来の意味を感じられるだけでなく、新郎が花を受け取る際、ゲストとしっかり顔を合わせることができる素敵な演出です。
結婚式には両親への花束贈呈という演出もありますが、花束とブーケは何が違うのでしょうか?
「花束」はフランス語で「bouquet(ブーケ)」なので、本来は花束もブーケも同じものを指しています。ただし日本では花嫁が持つような花束をブーケ、贈り物用に束ねられた花を花束と呼ぶことが多いです。
茎を短めに切りそろえ、360度きれいに見えるようラウンド型に整えられたものがブーケ。茎が長めで、渡された時にもっとも美しく見えるよう前後で高さを出しているものが花束と、束ね方やフォルムも異なります。
ウェディングドレスは時間をかけてじっくり選ぶ人が多いですが、ブーケについてはどうでしょうか。実はブーケというのはどれも同じではなく、下記のような種類があるのです。
ラウンドは丸いドーム型のブーケです。コンパクトですが非常に華やかさがあります。
スッキリとしているので、どんなシルエットのドレスとも相性がよく、ウェディングブーケの定番の形です。
オーバルブーケは卵型や楕円形のブーケのことで、しずくのように見えることからティアドロップとも呼ばれています。ラウンドブーケと比べるとふんわりとしたシルエットなので、裾が同じくふんわりとしているAラインやベルラインなどのドレスと特に相性が良いです。
キャスケードには小さな滝という意味があり、まさに水が流れるような縦に長い形になっています。合わせるドレスもスカートの部分が長く、縦ラインが強調されたAラインやスレンダーラインがおすすめです。
クレッセントブーケは、三日月のように緩やかに弧を描いた特徴的な形をしています。使う素材によってはドレスのみならず和装にも合わせることができます。
クラッチブーケは持ち手となる茎の部分を切りそろえ、束ねただけのシンプルな作りとなっています。ガーベラ、チューリップ、カラーなど大きな花を使うことで存在感のあるブーケとなります。ブーケにボリュームがあるので、マーメイドラインやスレンダーラインなどスッキリとしたドレスと合わせることでバランスよく見えます。
持ち手がついたバッグブーケやまん丸のボールブーケ、リースブーケなどは個性的かつ可愛らしさを演出することができ、特にお色直しブーケとして選ばれることも。
ぜひウェディングドレスのシルエットに合わせて、ブーケの形にもこだわってみてはいかがでしょうか。
好みのブーケを作るためには、花の種類や色選びも重要です。でも、どのような花を選べばいいのかわからないという方も多いですよね。
ウェディングブーケによく使われている花の種類と、その人気の理由を見ていきましょう。
艶やかな花びらが高貴な雰囲気を湛えるバラは、言わずと知れたブーケの花の大定番。
ウェディングにふさわしい上質感があり、色や種類のバリエーションが豊富なことから、テイストを問わずさまざまなブーケに使われています。
バラの花言葉は「愛」と「美」。さらに白は「純潔」、ピンクは「幸福」、オレンジは「絆」と、色ごとに異なる意味を持っているため、伝えたい想いに合わせて選べるのも魅力です。
くるりと丸まった花びらと縦長のフォルムが特徴的なカラー。
定番の白以外にも、黄色やオレンジ、紫系と、こちらもさまざまなカラーバリエーションがあります。
凛とした花の姿にぴったりの花言葉は 「華麗なる美」。すらりと伸びた茎を活かしたクラッチブーケは、インポートドレスなどのモダンなドレスと相性抜群。
シックな雰囲気を演出したい花嫁さんに人気の花です。
お祝いのギフトに人気の胡蝶蘭も、ウェディングブーケの定番のお花のひとつ。
一つの茎にいくつもの花をつける様子から、古代ギリシャでは子孫繁栄と結び付けられてきた縁起の良い花です。
また、可憐な花姿が、蝶が舞う様子に似ていることからつけられた花言葉は「幸福が飛んでくる」。ふたりの幸福と繁栄を象徴する、まさにウェディングシーンにふさわしい花です。
幾重にも重なった花びらが華やかなダリア。
バラと同じく色や種類、大きさのバリエーションが豊富で、青以外のすべての色があると言われています。
そんなダリアの花言葉は「華麗」。豪華で力強い咲き姿は、まさに花言葉通りの美しさを放っています。和洋どちらのテイストも持ち合わせているため、和装のブーケの花としても人気です。
艶のあるハート型の葉と、棒状の花が特徴的なアンスリウム。
個性的で洗練された花姿は、ブーケに取り入れるだけでぐっとあか抜けた印象を作ってくれることから、おしゃれな花嫁さんに人気があります。
アンスリウムの花言葉は、南国を感じさせる見た目にぴったりな「情熱」。
リゾートウェディングのブーケはもちろん、ナチュラルやボタニカルウェディングのブーケにも最適な花です。
昔から結婚式の定番イベントとなっているブーケトスですが、最近は少し変わりつつあります。新婦が投げたブーケをキャッチした女性は次の花嫁になれるという言い伝えがあることから、ブーケトスは基本的に未婚の女性ゲストに向けたイベントです。
しかし、せっかくなら未婚、既婚、男性、女性関係なくゲスト全員が楽しく参加できるものがいい!と考えるカップルが多いようです。そこでブーケトスに代わる演出を少しご紹介したいと思います。
ブーケプルズは、ブーケから数本のリボンが垂らされており、そのリボンをゲストに引っ張ってもらうというものです。そのうちの一本だけがブーケにつながっているのですが、新婦の合図で一斉にリボンを引く瞬間は、ちょっとしたドキドキ感があります。
ブーケにつながっていないリボンの先には可愛らしいチャームをつけておくと、参加した人全員が楽しめます。
花で作られたブーケの代わりにキャンディで作られたブーケを投げるというものです。キャンディなので未婚女性に限らずだれでも参加しやすいですし、小さいお子様の手元に渡っても喜ばれます。
最近意外に多いのがこのブロッコリートス。新婦ではなく新郎が男性ゲストに向かってブロッコリーを投げるというものです。一風変わった演出にゲストも楽しみながら参加してくれますよ。
ブーケは単に花嫁を美しく見せるアイテムではなく、新婦を守ってくれるものであったり、愛する男性からの想いが形になったものです。そんなブーケに込められた意味を知ると、今までと少し見方が変わりませんか?
ウェディングブーケを選ぶ際は、ぜひドレスやマリッジリングを選ぶときと同じくらい使う花の素材や形などにこだわって選んでみてはいかがでしょうか。
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